こんにちは、広島市の四技能型・英検対策の英語塾、スクール今西の今西一太と申します。
今回は、英検の2次試験(スピーキング)における評価項目のひとつ、「態度(アティチュード)」についてお話しします。
特に、パソコンを使って受験する 英検S-CBT 形式での「態度」の評価と、その点数を上げるための練習方法についてご紹介します。
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英検の2次試験は大きく分けて、従来の「面接形式」とパソコンで受験する「S-CBT形式」があります。
どちらにも「態度(Attitude)」という採点基準がありますが、これは、英語力そのものではなく、「英語でコミュニケーションを取ろうとする積極的な姿勢」や「質問に対して前向きに応答する意欲」などを評価するものです。
S-CBTでは面接官が目の前にいないため、こうした「態度」が声だけでどれだけ伝わるかが採点のポイントになります。
声が小さい、語尾が下がる、抑揚が乏しい――こうした印象は、英語力そのものよりも「態度」に関わる減点対象になりやすいのです。
逆に、明るくはっきりと話せていれば、多少の文法ミスがあっても好印象を与えることができます。
つまり、相手に自分が見えない分、声の大きさ・テンポ・抑揚・間の取り方といった音声的要素が、あなたの「積極性」そのものとして伝わります。
S-CBTの態度点を上げるために最も効果的なのは、自分の声を録音して客観的に聞くことです。
簡単そうに聞こえますが、実際にやったことのある受験生は意外と少ないようです。
ある生徒は、英語力は十分あるのにS-CBTの「態度」の点数だけがなかなか上がりませんでした。そこで「自分の声を録音して聞いたことがある?」と尋ねたところ、「ない」との答え。
実際に本人の音声を録音した音声と、私が同じ質問に答えた音声を並べて聞き比べてもらいました。すると、
とすぐに気づきました。さらに、
とも話していました。
この「気づき」こそが、態度点アップの第一歩です。
S-CBTでは、声の大きさや話し方のテンポがそのまま「態度」として評価されますので、録音を通して、声の小ささ・語尾の弱さ・早口・不自然な間といった癖を自覚できれば、改善はすぐに始められます。
「もう少しゆっくり大きな声で話す」「文の最後を下げない」「一文ごとに気持ちを込めて話す」といった小さな意識の変化で、録音の印象は驚くほど変わります。
実際、その生徒の方は1回の授業だけである程度ゆっくりはきはきとしゃべることができるようになり、音声も聞き取りやすくなりました。
本人の話し方の癖もありますのでなかなか1回で完全に良くならないこともありますが、
ということを自覚するのは、態度を上げていく1つのとてもよい方法だと思います。
S-CBTでは、面接官の目の前で話すわけではないため、声の印象がすべてです。明るく、落ち着いて、はっきりと。その「聞こえ方」こそがあなたの態度になります。
録音を通して自分の話し方を客観的にを知ることが、改善の第一歩となるでしょう。